映画を観た「イルマーレ」


今年は仕事が忙しく、自分のブログを更新したいなぁと思いつつ仕事にかまかけ全くと云っていいほど更新などしなくってしまった。
もう、どうやって書いていたのか忘れてしまいそうになってしまいそうになるほどだ。
気の利いた言葉を書いていたような気もするし、しなかったような気もするが如何なのだろうか。
しばらくは此処で今年観た映画・ビデオの感想をまとめて書いてみようと思う。
本は殆ど読まなくってしまって、絵も殆ど描かなくってしまった。
アイディアは少々あるのだけども。そのままほおって置くとアイディアも腐ってしまって、気づいたらだれかに使われてしまうからその前に書いてしまわないと考えるが、手がなかなか動かなくなってしまって・・・。
さて本題。

映画「イルマーレ」を観た。
内容など、色々なブログで紹介されているだろうが、簡略的に書こうと思う。
湖の湖畔に建っている住宅に住んでいたケイトが別の家に移り住む為に、その住宅を離れる事になった。
離れる際にケイトは次の住人の為に、この住宅に対する注意事項をしたためた手紙をポストに入れ、去った。
誰も住んでいないその住宅にアレックスはやって来た。住宅は朽ちかけていてアレックスは少しずつ修繕していき、
途中に突然家に押しかけて来た犬を住人に加え住んでいた。
ある日、アレックスはポストを覗くと封筒が投函されていた。
その封筒には、この家に対しての諸注意が書かれていて、その一文にアレックスは目に留まった。
「玄関に犬の足跡がありますけど、それは私がやったのではなく前の住人が残したものですのでご注意を。屋根裏にある箱は私の物ではありません」と。
そんなものどこにあるんだとアレックスは玄関の前にある橋を覗くが犬の足跡などどこにもない。それにこの家はもう何年も誰も住んでいない。
朽ちかけていたのだ。それに屋根裏に箱などない。勘違いも甚だしいと、その送り主に手紙を書きポストにいれる。
数日後、ケイトは又湖畔の家にやって来た。
次の住人がポストに入っている手紙をちゃんと読んでいてくれていたのか確認する為だ。
ポストの中を覗くとケイトが入れた手紙と違う手紙が入っていた。
ケイトはその手紙を手に取り読んだ。
「君は勘違いしている。玄関の前に犬の足跡などないし、屋根裏には箱などなかった。それにこの家は、もう何年も住んでいないのだから」と書かれていた。
ケイトは、そんなばかなとそれに対して返信する。アレックスが受け取る。
そのうちに二人は手紙に妙な食い違いを感じ、ケイトは手紙に「今は2006年です」と書き、それを読んだアレックスは「バカなことを言うな今は2004年だ」
と書く。
ケイトは、馬鹿にされたようなされていないような気持ちで「今が2004年なら4月に季節はずれの大雪があるはずです。風邪をひかないように注意して下さい」とマフラーを添えて、ポストに投函する。
アレックスは夜中に家の中でその手紙を馬鹿なことを言うんじゃないよと笑いながら読んでいた。
妙に寒いなとガラスの向こうを覗くと大雪が降っていた。本当のことだったのか・・・アレックスはこの時、時間のずれを信じることになる。
そしてケイトも信じた。
それから時間の向こうへとポストに手紙を投函し、やり取りが始まる。

つうか簡略なってない。

この感想を書く前に少しだけ韓国版「イルマーレ」と米国版「イルマーレ」の違いについての感想を読んだ。
殆どが(といっても全部)韓国版「イルマーレ」が良いと書いていた。
僕の場合は、韓国版は観ていないので良し悪しは判らない。
でも、この米国版「イルマーレ」は良かった。
話の矛盾は感じることは少々あったけども、それは全体から考えると少しの事か大の事か、それは個人の心の裁量にまかせることとして。

この映画に流れる大人の雰囲気も音楽もとても心地よかった。よくよく考えてみるとアクションやちょっとカルトっぽい映画ばかり観ていたので、
しっとりとした感覚をすっかり忘れていた。最近聞いている音楽も、打ち込み系ばかりだったし。

今の時代、メールが当たり前になってしまって、手紙のやり取りというものをすっかり忘れてしまっていて、あーそういうものもあったなぁと
思い出させて頂きました。
メールって短い文章で短時間の思いで書いてしまうものだけど、手紙って色々と思いを巡らしながら「ああでもない、こうでもない」と考えながら書くから、その思いはメールと段違いがあると僕自身思っている。
ポストに投函する時のドキドキ、届いているかな?というドキドキ、返信してくれるだろうか?というドキドキ、それが全て詰まっていると思う。
それを意図しているかどうかは製作者しか知らないけど。だけど、「メールでやりとりしましょ?」と手紙に書かれていたらどうなっていたのだろう。
それだと話が崩落してしまうか。そんなのが前文でも書いたけど、あちこちあるんだよね。
この映画のアイテムは手紙の一語につきる。
相手の事を思いながら手紙を書くなんて、ロマンチックも甚だしい、お父さん許しませんよ・・・なんてね。

音楽も良かったんだよね。しっとりとしていて。あーイルマーレのサントラCD欲しいなと思って探したら、どこにもない・・・・。
もーあちこち探したんだけどね。諦めてアマゾン.COMで買ったよ。
早く乞い乞いって気持ちです。
オープニングの音楽も癒し系で良かったし、最後のエンディングも最高だった。
二人は会うためにあるなんて感じの歌詞で、ポール=マッカートニーが切なそうに歌っているのが最高でした。
最後の盛り上げの後に、このエンディング。泣かせたいんですか!!あんたは!って言いたくなってしまった。
って、ちょい泣いてしまいました。ちくしょー。
あちらこちらですすり泣きの声が聞こえて。あー泣いてんのね皆ってカンジで。
30歳になったから、大人の情緒も分かる様になったけど、20代の皆様はどうでしたかね。

イルマーレのサントラに収録されていなかった音楽を丹念にさがしていたサイトがありました。
もーありがとーってカンジですよ。ホンマに。
http://soundtrackdetective.seesaa.net/article/24322385.html
ご参考までに。