観た:昭和歌謡大全集

久しぶりの更新で御座います。
前回の更新が5月5日ですから丸々と4ヶ月も更新していなかったのですね。長い事で。
サイトを2つも持つのは大変だなと途中で気付いた訳で、たまにサイトを2つ以上持っていて、それを定期的にキチンと更新していることは尊敬に値することだと思います。いばりなさい、嗚呼えばりなさい。

作家村上龍の原作を映画化したものだけども、以前から読みたいと思いつつ、タイトルを見ると映画「のど自慢」を思い出してしまい、村上龍があの手のものに手を出したのかと疑ってしまい、ずーと読みたい、けどタイトルがなーってな訳で長い間の放置状態だったのが映画化。
その作品に接する時間は、小説なら半日がかり、映画なら二時間ちょいと、それを考えると映画(ビデオ)を観た方が早いだろうと云う訳で、観ました。
長閑なのど自慢バトルかと思いきや、騙されました。うなされました。
これを作った映画監督に拍手を送りたいと思いますね。
日本の人はこういう映画を作るべきですよ。ハリウッドなんか真似しちゃ、ダメですよ。単純バカ映画みたいなもの。
どんどん作んなさい、R指定。

簡単なあらすじ
なんの繋がりもない若い男の達。それらが集まって、たまに海岸でコスプレして昭和歌謡を歌ったり、一人暮ししている男の家に集まって、目の前のアパートに住む女の人がストリップで踊る姿を見て、クダラなく笑い飛ばす日々。
在る日、その仲間の男の一人が何のあてもなく街中を歩いていると、すれ違う中年の女性とぶつかってしまう。街中でぶつかる事に何の感慨も無く歩き過ぎて行く女性に男は一瞬の苛立ちを見せ、中年の女性に見やる。男は中年の女性のお尻に目を奪われ欲情に駆られ追いかけて行く。人気もない道中で、男は先程ぶつかった中年の女性に「一緒にお茶を飲みませんか」と声を掛けるが、女性は変質者と思いこみ、助けの叫びを上げようとするが、男は咄嗟の行動か、いつも腰に常備していたアーミーナイフを取り出し、女性の喉元にサラリと抉り込む。男は女性が死んでいる姿をジッと見つめ、その場を後にする。
その夜、中年の女性の葬式に仲間が集まる。その女性達は、一度離婚し、また名がミドリという共通で集まった人達だった。その仲間が通り魔的に殺された事に怒り復讐を企てる。
そして、女性の仲間達はその復讐が成功し、仲間だった男達は悲しみ復讐を企てる。
はたして・・・・

てな感じで進んで行きます。
これから先を書くと「昭和歌謡大全集」を観たいと思っている人には、ネタばれになってしまうので書きませんが、
この映画を見ているとなんだか戦争に対するアナグラムというか、何と云うか。
殺しで使う凶器が何と云うか、初めはナイフ次は・・・・と云う風にどんどん大げさになっていき、最後のあれには驚いてしまいました。ブラックユーモアです、これ。
復讐の連鎖も恐いし。俺の仲間、私の仲間が殺されたから、相手の仲間を殺して良いのだ、ってのは、どちらが悪いと言える?と思うけど。

これなら、原作本読んでいいなと思いますた。