ふしぎな皿の小さな漁師:文チャン=スージエ絵ワン=ジファ訳漆原寿美子

kanji_o2004-02-23

ブックオフで見つけたもの。
基本的に本・CDなんてものは、よっぽど”欲しい”なんて思わないかぎりは中古書店で買うことにしているんです。”あれも欲しい、これも欲しい”なんて欲張りなものだから、お金がいくらあっても足りない。
絵本や児童書なんて特に価格が高いものだから、中古書店に足を運んでしまうのですね。東京辺りだと、きっと児童書専門店の中古書店なんかありそうで、羨ましーく思ったりするんですけど。欲しいの沢山ありそうだ。

あぁ、もうちょっと安かったら新書が沢山買えるのになァと無い物ねだりなんかしたりするけども。

この絵本はイラスト買いでしたね。なんてったって表紙のイラストの子がとても愛らしい。日本っぽくなくていいねー、なんて思って作者とイラストレーターを見たら、やっぱり中国の人でした。日本の人もこんな感じを描けたらいいね、なんて思うのですけども、文化による絵の感覚は近くて遠いから、どんなに真似ても無理だと思う。
絵の画材もアクリルで使っているらしく水彩特有の柔らかい雰囲気は無く、ビッと引き締まったキッチュな感じが良いなぁ。こんな感じで描けないので憧れたりします。後でちょっと真似して描いてみよう。いいと思ったら、どんどん真似した方が絵に対する広がり方が全然違ってくるし。最近、絵の描き方に行き詰まっていたので、ちょうど良い機会だと思って、チョーぱくりです。

この絵本のお話しは、中国らしく勧善懲悪がはっきりしていて、お話しの型としては花咲じいさん形式にとても近いです。
簡単に説明すると、
貧乏な漁師さんが川で漁をしていて、網を引き上げると素敵な男の子が描かれた皿を見つけ、それを大事に家に飾ってました。くる日も魚がとれずにいると、ある日、皿が輝いて皿に描かれている男の子が飛び出して、その皿から金の魚がピョコリピョコリと飛び出して、魚がその日の朝に金に変わっていて、それを町で換金しようとしてあるいていると(意地の悪い)神父さんが、それを見つけ奪ってしまおうと・・・そんな感じのあらすじです。

まぁ、昔のお話しが題材(※神父がでてくるので恐らく18世紀あたり)なので最後は、ありきたりになってしまうのですが、意地の悪い人が神父ってのがミソかなぁと思ってしまいます。
意地の悪い神父なんて日本では、全くピンとこないのですが、当時の中国だとイギリスの人達に散々な目にあってますから、せめて物語でこらしめてやろうと云うのと実際にそうか判断はつきかねますが、神父に対するイメージは、こんなものだったかも知れません。まぁ実際キリスト教の文明未開地の文化破壊はすさまじいものがあったし。その土地の文明文化破壊が無かったら、もしかしたらもう少し多様な文化が発達して面白かったかもしれません。残念だーというしかありませんけど。

話しはイラストに戻りますけど、絵はメッチャ可愛いです。この絵を描いた人の絵本探してみよう。うん。